何度も使えるハクキンカイロが秀逸すぎる
なんだか寒くなっちゃったな。
街全体が例年に比べて静かに感じるのはコロナだけのせいじゃなく何かが足りなくなった気もする。
なんだかこう、胸にぽっかりと大きな穴が空いたような。
子供のサンタ卒業
それしかねえ
冬の屋外、とくに寒い日は体を温めるために「使い捨てカイロ」を使いますね。
ポケットに入れておくと手を温めるのに丁度よいです。
そんな使い方しているあなた!
「ハクキンカイロ」ってご存じかしら?
約100年前に日本で発明されて販売される超ロングセラー商品。
氷点下の環境でも抜群な温かさは使い捨てカイロの13倍の熱を常に持つため。
これを冬の過酷なディズニーランドに持って行ったら最高でした。
今日は知る人ぞ知る【ハクキンカイロ】をご紹介します。
ここぞというときにヒーターベストと合わせて使えば無敵ですわ。
ハクキンカイロの使い方
ハクキンカイロは使い捨てじゃなく、燃料を入れれば何度も使えます。
燃料は【ベンジン】【ホワイトガソリン】【ジッポーライターオイル】などです。
一番身近にあるのはコンビニなどでも売っている【ジッポーオイル】ですね。
使い方は簡単です。
パカッと開けて中に燃料を注入したら、ライターなどで火口に点火すれば完了。
点火といっても引火させて燃料を燃やすわけではありません。
燃料が気化するガスがプラチナと接触すると発熱する科学原理を利用するので、触媒燃焼するだけの熱を与えるのです。
だいたい130度くらいの熱を与えると触媒燃焼を始めるので、そのために「ライターの火でハクキンカイロに熱を与える」という感じです。
使い方は単純なので何も難しいことはないですね。
ただオイル(ベンジン)を扱うので火の気がある場所での燃料注入する作業は絶対にやめましょう。
燃焼時間は最長24時間です。
オイル燃料の量を半分にすると12時間、そのまた半分なら6時間。
自分で使う時間で燃料調整すれば無駄なく使うことができます。
ハクキンカイロの消し方はどうする?
消し方は燃料が無くなったら勝手に消えて冷たくなるんですけど、もしその前にどうしても消したい場合はビニールなどに入れて酸欠にすればすぐ消えて冷たくなります。
その場合、残りの燃料は時間とともに気化して無くなってしまうので注意してください。
ジップロックとかに入れとけば少しはもつかもね
使い捨てカイロとハクキンカイロを比較
「使い捨てカイロ」と「ハクキンカイロ」を比べてみました。
7つの「使い捨てカイロ」の温度と時間の平均を出したものが以下の通りです。
ハクキンカイロと比べてください。
使い捨てカイロ平均値 | ハクキンカイロ | |
肌上の平均温度 | 40.8度 | 42度 |
持続時間 | 11時間 | 24時間 |
安定するまでの時間 | 27分 | 5分 |
購入価格(1個) | 45円 | 18円(24時間分) |
主な原料 | 鉄粉、水、活性炭、バーミキュライト、塩類、木粉、吸水性樹脂 | ベンジン |
コストは変わらないが「熱」が大違い
上の表だと使い捨てカイロ購入価格が「45円」となってるが、中国製の安い使い捨てカイロをまとめて買った場合は1つ15円ほどになるので、コストはほぼ同じくらい。
ただ段違いなのは「温度が安定するまでの時間」と「持続時間」。
それから数字で表せない「熱」です。
使い捨てカイロにはない「ガツン!」とした熱さがハクキンカイロにはあります。
表すならば「自宅のお風呂」と「草津温泉」。
「日の呼吸」と「炎の呼吸」。
「菅義偉」と「松岡修造」。
比べるもんじゃない
台本の棒読みじゃ伝わりません!
熱が無ければ伝わるものも伝わりませんよ!
この「ガツン!」とした違いは実際にハクキンカイロを体感した人じゃなければわからない世界なのだ。
こんなときこそハクキンカイロ
「使い捨てカイロ」ってたまに振ってあげたり、揉んであげたりしなきゃ冷たくなってたりするのよね。
かまってちゃんなのよ。
「今!この瞬間に手を温めて!」っていうタイミングでカイロが冷たくなってるってもうガッカリでしょ。「ほら!ボール取って!」って外野見たら守備がチョウチョ追いかけてたみたいな?「よし!オムツ交換完了!」ってなった瞬間にオムツの線が青く変化していくみたいな?
ガッカリじゃん。もうガッカリ通り越したガッカリじゃん。ガッカリ通り越したガッカリってなに?シンガポールのマーライオン見に行ったら小さくてガッカリどころか、修理中で見ることさえ出来なかったガッカリ?
もういいから
そんな中途半端な使い捨てカイロに比べて、ハクキンカイロは常に熱々です。
ほったらかしでもずっと突っ走りながら仕事します。
さらにこのままでは使えないほど熱いので専用カバーに入れて使います。
「使い捨てカイロ」を使う場面の全てでハクキンカイロが使えます。
ハクキンカイロを一度使ってしまうと、もう「使い捨てカイロ」に戻れなくなるよ。
家に「出番を待つ使い捨てカイロ」がずっと楽屋で待機していますが、ヒーターベストとハクキンカイロの勢いが凄すぎて今年もきっと出番はないかな。
冬のディズニーランドで超大活躍
先日、過酷な「冬の東京ディズニーランド」に行ってきたんですが、ハクキンカイロが超大活躍しました。
この日のハクキンカイロの活躍は私の中で伝説になりました。
実は持ち込むのを少し心配していたんです。
「危険物扱いになるから持って入れないんじゃないか…」
ってね。
でも大丈夫でした
ディズニーランド・ディズニーシーに入る前に手荷物検査があります。
金属探知ゲートを通過する必要があるのですが、ハクキンカイロを身に着けたままで大丈夫でした。
ただ燃料となるベンジンやホワイトガソリンなどは【危険物】の扱いになるので持ち込み禁止。
予めハクキンカイロへ燃料注入を済ませておきましょう。
たぶん朝から寒いのでディズニーに入る前から着火して使ってると思うけどね。
ネックウォーマーの後ろ部分にポケットを付けてそこにハクキンカイロを入れておいたのですが、これが大当たりでとんでもなく温かい。
首筋には太い動脈やリンパ節があり、そこを温めると全身に温かい血が巡り、身体全体が温かくなるんです。
ぜーんぜん寒くないのよ。
ネックウォーマーの脱着だけで調節できるって最高。
しかも屋内や屋外の行き来が多いディズニーランド・ディズニーシーで一日を過ごすのに、ネックウォーマーなら服を脱ぐより簡単に調節ができるので助かるのよ。
ママは電気ベストを着て、さらにお腹を冷やさないように腹巻のポケットにカイロを入れてました。
冬のディズニーランド・ディズニーシーへ行くことがあったら是非ともハクキンカイロを持って行ってみて下さい。
♪ すこ~しも寒くないわぁ ♪
高価な専用ベンジンと安価なホワイトガソリンの違い
私はハクキンカイロの燃料は専用ベンジンじゃなくてコールマンのホワイトガソリンを使っています。
その理由はコストの違い。
ハクキンカイロ約6時間分で燃料6.25ml、24時間で25mlを使います。
燃料の商品名 | 価格 | 1ml単価 | 1時間コスト | 6時間 | 24時間 |
---|---|---|---|---|---|
エビスベンジン500ml | 約798円 | 1.6円 | 1.66円 | 10円 | 39.9円 |
NTベンジン500ml | 約658円 | 1.32円 | 1.37円 | 8.2円 | 32.9円 |
コールマンエコクリーン4L | 約2,800円 | 0.7円 | 0.73円 | 4.4円 | 17.5円 |
ガレージゼロ ホワイトガソリン 4L | 約2,530円 | 0.63円 | 0.66円 | 4円 | 15.8円 |
毎日12時間使うとしたら3ヵ月で・・・
燃料の商品名 | 12時間 | 3ヵ月で |
---|---|---|
エビスベンジン500ml | 19.95円 | 1,796円 |
NTベンジン500ml | 16.45円 | 1,481円 |
コールマンエコクリーン4L | 8.75円 | 788円 |
ガレージゼロ ホワイトガソリン 4L | 7.91円 | 712円 |
安いでしょ。
純正燃料の半分以下で済むなんて素敵な利点でしょ。
ただちょっとした弊害もありますよ。
次はその弊害となる欠点についてと、その欠点を埋める裏技についてです。
ハクキンカイロの熱量を下げて燃焼時間を延ばす裏技
専用ベンジンより安く済むのでコールマンのホワイトガソリンを使っているんですけど、それなりのデメリットもあります。
純正ベンジンに比べてホワイトガソリンやジッポーオイルは燃焼時間が短いのよ。
たぶん揮発性の違いかな?
さらにコストを下げるなら大容量のまとめ買いをおすすめします。
追記:
最近は、コールマンのホワイトガソリン「エコクリーン」から、ガレージ ゼロ PURE WHITE ホワイトガソリン 4Lに変更しました。全く問題なし。さらにコスパよくなってめっちゃ良い。
そこでハクキンカイロに手を加えて燃焼時間が短くなる問題を改善しています。
公式にはフタの説明でこう書かれています。
フタ
単に安全のためのカーバーではなく、このフタの孔雀の型の通気孔に重要な意味があります。通気孔の大きさ、位置などによって、カイロの温度と持続時間が調節されています。
つまりフタの通気孔を調整すればカイロの温度と持続時間の調整ができるということよね。
フタの穴をいくつか塞いで燃焼時間と温度を調整しちゃう作戦決行。
キッチンテープでハクキンカイロの燃焼時間と温度の調整
キッチンテープ(アルミテープ)をフタの穴に貼り付けて塞ぎます。
キッチンテープはフタの外側に貼り付けるよりも、フタの中から貼り付けると目立たなくてカッコイイです。
キッチンテープは100均で売ってます。
ひとつあるといろいろ使えて便利よ。
穴を塞ぎ過ぎると酸素不足で温かくならないので、適度に穴をあけて調整します。
安全ピンなどで貼り付けたキッチンテープに穴をあけましょう。
これだけで燃焼時間も温度も変化します。
使う燃料によっても違うので自分で丁度良いくらいに調整しましょう。
ウチではよくネックウォーマーに入れて使うんだけど、丁度良い温度になるように通気孔を塞いで調整したら、結果的に定量で規定の燃焼時間を超えました。
コールマンエコクリーンのホワイトガソリンは青い
コールマンのホワイトガソリン、エコクリーンは青く着色されています。
少量だと色がわからないんですが、ハクキンカイロを使って行くうちに真っ白だった綿が徐々に青く染まっていきます。
青くなったからって問題あるかどうかというと、全く問題なし。
気にしなくて大丈夫です。
青く染まってキレイだな。
サイズは2種類
温度は同じですが燃焼時間が18時間と24時間で変わります。
サイズ | 燃焼時間 | 使用する燃料量 | |
ミニ | 58×87×13.5(mm) | 18時間 (カップ1杯半) | 6ml(半カップ)で約6時間 |
スタンダード | 68×101×15(mm) | 24時間 (カップ2杯) | 6ml(半カップ)で約6時間 |
ディズニーランドへ持って行くなら18時間までのミニでもいいけど、早朝から深夜まで使いたい場合は24時間まであるスタンダードの方が安心かな。
それに表面面積が大きい方が暖まると思うんだよね。
熱を出す火口は同じ物なので温度が一緒なら、面積が大きい方がいいかなってね。
燃焼時間は入れる燃料を調整すればいいだけなので、24時間まで使えるスタンダードがおすすめです。
燃料の容器はジッポーオイル缶を使うと便利
純正のエビスベンジンを使うならいいのですが、もし他の燃料を使う場合はまずジッポーオイル小がおすすめ。
ジッポーオイルの缶が使えるので、空になっても捨てないで再利用すると便利です。
液を移すのに漏斗(ろうと)があると良いです。
漏斗はホームセンターのカー用品売り場にあるオイルコーナーに行けばあるので、燃料を購入するときに頂いてきましょう。
ジョウゴ使わないと液がだだ洩れっす・・・
注意!100均の化粧水ボトルでホワイトガソリンを携帯
1泊などでハクキンカイロの燃料を切らしたときの予備のため、100均で化粧水などを入れる小さな容器(化粧水ボトル・ドレッシングボトル)に、燃料を入れて持ち運んでいました。
ちょっとしたときには便利なんですが、これには注意があります。
まずプラスチックの素材を間違えると容器が溶けること。
ポリエチレンを選びましょう。
そして、標高差や温度差があると、膨張して破裂する恐れがあること。
だから容器は「缶」が安心なんですね。
100均で販売されてるオイルボトルがいい感じ
ちょっとしたときに使うだけなら、最近、セリアやキャン★ドゥなどで販売されている「燃料ボトル」がオススメです。
でも念のため、燃料をフル満タンにせず、キャップを閉めるときは空気を抜いてへこませ、膨張対策をしてから持ち運ぶと良いです。
どちらにしても、プラスチック容器で長期間の保存は避けた方がいいよ。
ハクキンカイロで100均ライターオイルは損する
以前ですが100均のダイソーで売られているライターオイルを使ったことがあります。
温度が低いし時間ももたないし、おまけに芯が汚れるし。
100均だからコスパ良い気がするけど、結局ばんばん使うことになるので意味ない。
だって100均で安いと思いきや容量100mlですぜ。
500mlで550円ですもの。
逆に高いわよ。100均のくせに高いわよ。意味わからないわよ。100均のメリット無いわよ。やってらんないわよ。
その結果100均のライターオイルはやめました。
芯(換火口)の取り換え可能
芯(換火口)は消耗品。
汚れてきて火が点きにくくなったり、温度が低くなったりしたら、まずは洗ってみましょう。
中性洗剤で軽く洗うと黒い煤が落ちて綺麗になります。
あら不思議。
温かさが戻ったでしょう。
それでもダメなら火口の寿命と考えて交換します。
芯(火口)の値段はだいたい700~800円かな。
これで完全復活です。
火口の寿命は毎日使って1~2シーズン。
たまに使う程度なら数年間大丈夫だよ。
様々な場面で使われてきたハクキンカイロの歴史
1962年に南極観測隊がハクキンカイロを携行して有名になり、1964年の東京オリンピックでギリシャから東京まで聖火を輸送するのにハクキンカイロを使ったことも有名です。
そして当時の戦争でも兵隊が暖を取ったり兵器凍結防止などで使っていたそうです。
ハクキンカイロで火事の心配は?
通常の使い方をしていれば火事の心配はありません。
なにせ100年近くも売られている長期ベストセラー商品ですからね。
もしハクキンカイロで頻繁に火事や事故が起こっていたら、すでに販売停止措置がとられているはずです。
ただベンジンを扱うので燃料を入れるときは火の気がある場所では絶対にやらないように注意しましょう。
ハクキンカイロはどこで買える?
私は店舗でハクキンカイロを売っているのを見たことが無いんですよね。
「古い薬局屋さんにある」とか言われてますが、探すよりアマゾンで買った方が早いです。
例え古い薬局屋に有っても「古いハクキンカイロの型(旧式タイプ)」だったりするし。
どうせ買うなら改良された新しい型のハクキンカイロが一番いい。
ハクキンカイロを買うならアマゾンがおすすめです。
ただ模倣品もたくさん出ています。
ZIPPO社も「ZIPPO カイロ ハンディウォーマー」を出しています。
本場ハクキンカイロと比較して模造品も色々と調べてみたんですが、総合的に見て本場ハクキンカイロが間違いないと判断しました。
なので、おすすめは「おじさんの絵」のハクキンカイロです。
イラストがめっちゃ古臭いですけど、逆に歴史を感じるね。
これが日本初である元祖ハクキンカイロ。
これからもデザイン改良なんてせずにこのままでいってほしい。
ちなみにハクキンカイロ指定のベンジンは「エビスベンジン」です。
まとめ
このハクキンカイロを約100年前に日本で発明ってすごい発見と知恵だよね。
冬に「使い捨てカイロ」を多用する人は是非ハクキンカイロをお試しなさって。
冬のディズニーはこのハクキンカイロとヒーターベストがあれば無敵よ。
スキーもスノボーも子連れで冬の公園もハクキンカイロを装備していくと幸せよ。
キャンプも釣りもハクキンカイロがあれば寒くないよ。
「ハクキンカイロ株式会社」によるハクキンカイロの使い方を紹介している動画です。
参考になると思うのでご覧になってみてね。
どんな真実も発見してしまえば誰でも簡単に理解できる。大切なのは、発見することなのだ。
ガリレオ・ガリレイ(物理学者)
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