0歳とコミュニケーションがとれるベビーサインの教え方
こんにちは。
もしも0歳の赤ちゃんと意思疎通がとれたら面白いと思いませんか?
「これが食べたい」
「おかわり欲しい」
「抱っこしてほしい」
赤ちゃんは自分の伝えたいことがあると泣きます。
それは泣く以外で相手に伝える方法をまだ知らないからです。
もしも赤ちゃんが泣く以外の方法を知っていたら・・・
今日はちょっと面白いお話。
赤ちゃんが行う手話、ベビーサインについてです。
不思議なコミュニケーションに周りは驚く
赤ちゃんはまだおしゃべりが上手に出来ません。
脳の未発達も当然ですけれど、それ以前に舌や顎の筋肉の未発達もあり口をうまく動かせないのです。
たとえ脳が発達してきて、何かを伝えたくても口がうまく動かなければ泣くしかないんです。
しかしベビーサイン(手話)ができれば、赤ちゃんはママに言いたいことを伝えることが出来るようになります。
泣く以外で伝える方法を覚えれば必然的に泣く頻度も減っていきます。
それにママも赤ちゃんが何を求めているのか推理する必要がなくなるので、時間や労力に無駄が無くなるんですね。
まだ話せない赤ちゃんにとって、ベビーサイン(手話)はママにとっても赤ちゃんにとってもメリットしかありません。
「お婆ちゃんの知恵袋」も良い方法がたくさんありますが、赤ちゃんが寒いか暑いかを知る方法は赤ちゃん本人に聞くのが一番。
お腹が空いてグズっているのか、眠くてグズっているのかも教えてくれます。
本人が教えてくれるってとても助かりますよ。
支援センターや公園などで「なんでわかるの?!すごい」と周囲に驚かれたりするのでちょっと嬉しい・・・
ベビーサインを覚えられる時期と数の一覧表
「ベビーサインはいつから?」ということもあると思うので、目安となるようにベビーサインを覚えられる赤ちゃんの月齢と、ベビーサインの数(種類)を大まかに一覧表で表してみました。
0歳8か月 | ミルク(母乳) |
0歳9カ月 | バイバイ・拍手 |
0歳10か月 | 食べる・もっと・美味しい |
0歳11か月 | こんにちは・電話・抱っこ・トマト |
1歳 | おはよう・痛い・水・犬・鳥・花・魚・ライオン・熊・電車・飛行機・パトカー・バナナ |
1歳1ヵ月 | おしまい・牛・カバ・ワニ・キリン・象・猿・その他動物… |
1歳2ヵ月 | お願い・ねんね・救急車・ヘリコプター・豚・猫・ペンギン・苺・赤ちゃん |
1歳3ヵ月 | うんち・おしっこ・パンダ・みかん・バナナ・月・ペンギン・馬・ネズミ・ヘビ・耳・鼻・口・目 (この頃から言葉数がベビーサインを逆転していく) |
1歳4ヵ月以降 | 山・船・アヒル・風船・柿・ブドウ・老人・歯磨き・雪だるま・亀・たぬき・ゴリラ・虫・電気・太陽・寒い・暑い |
本当はもっともっとあります。
教えれば教えるだけ覚えるのですが、そのためにはまず私たち親がベビーサインを覚えるのが前提となるので、適当な数でこの辺なのかなって感じです。
これ全部おぼえて教えるの大変~
そんなこと考えなくても大丈夫だよ
好きなベビーサインたった3つでも良いんですよ。
各家庭のスタイルに合わせて1つずつ気楽にやっていればそれで大丈夫。
ベビーサインの教え方
ベビーサインの教え方は簡単です。
いつもの会話にママがベビーサインをしながらやって見せるだけで、赤ちゃんは次々に覚えていきます。
「バナナ食べる?バナナ」
「お花が咲いてるね。お花」
こんな日常の会話の中で、その単語を使うと同時にベビーサインをして見せるだけです。
0歳8~9カ月頃の赤ちゃんならひと月もしないで覚えます。
そしてある日とつぜんベビーサインを使ってきます。
まるで「前から出来たけどなにか?」と言わんばかりにサッとやりだす。
最初に教えたいおすすめのベビーサインはやはり【ミルク】です。
【ミルク】を覚えた赤ちゃんは授乳のタイミングを全て自分で決めてくれるから、パパが「たぶんお腹すいてるんだよ」と言ってママのもとへ助けを求めてくる理由がなくなります。
初めてベビーサインをやってくれたときは感動するよ
一般的に2語文は2歳代からですが、ベビーサインを覚えると赤ちゃんは1歳を過ぎた頃からベビーサインを組み合わせて2語文でお話をしてきます。
例えば【トマト+食べる】など。
食事のときは赤ちゃんが自分で食べる物を選んで食べますし、お腹いっぱいなのかどうかも教えてくれます。
こちらの【未就園児に食事マナーは二の次】も参考にしてね。
始める時期は手をパチパチ拍手し始めた頃
ベビーサインを教え始める絶好のタイミングは「おててパチパチ」かな。
「おててパチパチできたね」
赤ちゃんが手を【パチパチ叩く(拍手)】や【バイバイをする】というのもベビーサインの一種です。
【パチパチ叩く(拍手)】は嬉しい時に行う動作。
【バイバイをする】はさようならの動作。
これらの動作もママの真似をして覚えています。
また、おすわりやハイハイを赤ちゃんが出来るようになるのも同じくこの頃。
ですので8~9カ月くらいから始めるのが良いと思います。
その頃の赤ちゃんの成長は著しく、すぐ覚えて使いだすのでどんどんお手本をして見せてあげるだけで1歳超えたあたりでベビーサインの2語文を使いだします。
これらがひとつでも出来たら(出来そうなら)ベビーサインを教え始めてみましょう。
ベビーサイン卒業
ベビーサインをやりだすと教えれば青天井で覚えてくれます。
覚えても実用性が無ければ赤ちゃんが使うことはないけどね・・・
約1歳3ヵ月頃からおしゃべりが上手になるので、ベビーサインが徐々に減っていきます。
この頃から言葉がベビーサインを逆転していきます。
流れが一気に【ベビーサイン】から【おしゃべり】に切り替わって、ベビーサインは役目を終えます。
ですから「ベビーサインはいつからいつまで出来るか」というと、「生後8か月~2歳」くらいじゃないかな。
でもベビーサインを早い段階でしていた場合は、しゃべりだすのもそれだけ早くなるのでベビーサインを2歳まで使うことはないと思います。
ダメ出しは絶対しないで
ベビーサインを教えるときに【ダメ出し】はしないようにしましょう。
「やってごらん」や「違う、こうだよ」は必要ありません。
ただ親がやって見せ、赤ちゃんがやりだしたらどんな形であれそれで良し。
どうしてもできないで違う形なら、そのサインをオリジナルとして受け入れましょう。
極論いうと家庭内(親子)だけの会話なので、全てのベビーサインがオリジナルでもいいんですよ。
こうじゃなきゃいけないなんてことはなく、手を抜くべきところは手を抜く。
ガチガチだと疲れちゃうので「適当」が大事です。
ベビーサインについて
ベビーサインは児童心理学者であるリンダ・アクレドロとスーザン・グッドウィンが考案した幼児とのコミュニケーションを行う方法です。
ベビーサインの効果は先に説明したとおり、まだ話すことができない幼児の欲求を知ることができ、育児ストレスの低下、乳幼児の健康と安全の効果(「痛い」「熱い」などのサイン)、親子の絆が深まる、コミュニケーション能力向上、語彙取得への好影響などがあげられます。
アメリカで行われた追跡調査では、ベビーサインをした子供とそうでない子供では、8歳の頃のIQに差が出ていたという結果もあります。
ベビーサインへの批判
ただ一部とはいえ、ベビーサインに対しての批判も存在します。
赤ちゃんがベビーサインで簡単に自分の気持ちを伝達できてしまうので、言葉の覚えが遅くなるなどと言われてたりします。
これらの心配は全くないよ
ベビーサインのデメリット?
私が経験した限りですが、ベビーサインのデメリットはひとつもありませんでした。
デメリットが無いということはメリットしかないということですけど、まさにその通りです。
ベビーサインで言葉を覚えるが早くなった
「ベビーサインのせいで言葉が遅れる」という指摘は、私は「的を得ていない」と考えています。
なぜなら私の育児経験では結果的に言葉を覚えるのが早かったからです。
0歳11か月で5個の単語を話しました。
1歳の誕生日で10個の単語を話しました。
1歳4ヵ月で2語文を頻繁に使い出しました。
1歳8か月で3語文を話し出しました。
ウンチも本人が教えてくれたので1歳代でウンチはトイレで出来ました。
ウンチだけでも教えてくれると助かるよ~
2歳にもなると名詞と動詞を組み合わせてベラベラとおしゃべりしていたので、公園などへ行くと周りのママさんたちはみんな驚いていました。
ベビーサインを教えたことによる後悔などひとつもなく、母子手帳にいくつかのベビーサインがあっていいとさえ思っています。
育児は本当に大変なので、ベビーサインがあれば保護者の負担は確実に減る。
そして楽しいコミュニケーションが赤ちゃんととれるようになります。
ですのでネットなどにある【ベビーサインで言葉の遅れ】という批判はどこから出てきたのか不思議なんですよね。
もしベビーサインによる悪影響があるとしたら、【おててパチパチ】や【バイバイ】、手を頬に当てて【美味しい】という表現を子供に教えることでも悪影響が出てるはずだと思うんですよ。
インフルエンザ予防接種はなぜ打つのか
メリットとデメリットを天秤にかければ、どちらの選択が良いかわかります。
インフルのワクチンには副反応もあるけど毎年打つ人がいるのは、打たないことによるデメリットの方が大きいから。
わずかなデメリットに過剰に反応しすぎると成長する機会を逃してしまうというのはもったいないと私は思います。
考え方は人それぞれだよね
ベビーサイン経験談
ここでベビーサインのエピソードを紹介します。
実際にウチであった出来事です。
ある場所へ行くといつも…
抱っこ紐で散歩へ行く。
すると毎回決まった場所で必ず【お花】のベビーサインをするんです。
周りを見渡しても【花】なんて咲いてないんですよ。
不思議というか、ちょっと不気味な行動でしたね。
私は抱っこ紐で前向きに抱くため、赤ちゃんの目線がわからない。
何かを花と見間違えているのか、【お花】のサインを間違えて覚えているのか…。
夫婦二人でその場所を通りかかったときにようやく謎が解けました。
「【花】やりだした!どこ見てる?」
めっちゃくちゃ遠くの家の2階の窓際に置いてある花でした。
0歳なのに…あんな遠くまで見てるんだ…。
自分より年上を赤ちゃん扱い
抱っこされている子やベビーカーに乗っている子を見つけると必ず【赤ちゃん】をやりました。
明らかに自分の方が赤ちゃんなのにさ
これにはちょっと困りましたよね。
エレベーターなどで一緒になったときとかも、よその子を見つけて【赤ちゃん】を一生懸命やるんですけれど、本人のが小さいのに「赤ちゃんいたねえ」なんて私たちが言うわけいかないのでね。
どうせ他の方にはわからない手話なので「うん、そうだね」と言って毎回ごまかしてました。
大人に混じって会話をする1歳
ある日。ママが私に「もうご飯食べちゃう?魚でいい?」と聴いたら、1歳になったばかりのおチビが【食べる・魚・食べる・魚】を繰り返しながら一生懸命やっていたんです。
二人して笑いました。
赤ちゃんでも大人の会話を聴き取って、自分の意志を伝えてこれるんだと感心しました。
耳が痛い
【痛い】と【耳】を交互にしていた時期がありました。
この時にすぐ病院へ連れていけたら良かったんだけどあまり気にしなかったんです。
そしたら食事中に突然大泣きをはじめました。
耳を掻きむしるしぐさ。
すぐ病院へ連れて行ったら中耳炎でした。
医師に「最近、耳が痛いって伝えてきてた」と言ったけど、赤ちゃんがそんなこと出来ないみたいな反応だったのでたぶん信じてないだろうなと思いました。
便利で助かるベビーサイン
多用するベビーサインは赤ちゃんが覚えておくとママも便利です。
ミルク・もっと・食べる・おしまい・痛い・ 暑い・寒い・うんち
【もっと】と【おしまい】は満足したか否かを教えてくれるので様々な場面で赤ちゃんと私たち保護者を助けてくれます。
ミルクが足りなければ「もっと」をして、お腹いっぱいになれば「おしまい」をする。
シャボン玉をやって見せればもっとしてほしいか、もう満足かを教えてくれる。
それから【痛い】や【暑い / 寒い】も本人が教えてくれるので助かります。
【ウンチ】のベビーサインも便利でした。
うんちを教えてくれるようになると、オムツをうんちで汚すことがなくなりました。
トイレに座らせると、もっと出るのかもうおしまいなのかベビーサインで一目瞭然です。
親がベビーサインをどうやって覚える?
赤ちゃんにベビーサインを教える前に、親がまず覚えなきゃ教えられないですね。
面倒に感じるけれど、びっくりするほど簡単です。
難しかったら赤ちゃんが覚えられないからね
とりあえずベビーサインの本なら何でも良いので一冊用意するだけです。
私はランキングやレビューを見て適当に決めちゃいました。
一覧を見て、まず覚えてほしいベビーサインを2~3個に絞ってやってみて下さい。
ベビーサイン講習や無料教室もあるので、ネットで探して行って見るのもいいかもしれません。
私も2つ行きましたが、ほぼ同じ内容なので1回行けば十分でした。
本も講習会も面倒ならネット情報でも大丈夫だと思います。
ただネット情報だと偏りがあるので、おすすめはやはりベビーサインの本ですね。
本には違うメリットもあるので可能であれば「本」を利用することをおすすめします。
まとめ
朝。
わが家では赤ちゃんのやる【おはよう】のベビーサインで一日が始まりました。
まだ寝ている私の横で一生懸命【おはよう】を繰り返していたので、もしかしたら【いつまで寝てるんだ。早く起きろ】というサインだと勘違いしていたかもしれません。
それでもいいんですよ。
【おはよう】を一生懸命やる姿がかわいいので、「笑顔で一日をスタートできるサイン」としてそれで良し。
朝は「おはよう」。
ご飯食べる時は「ご飯ですよ」。
美味しかったら「美味しいね」。
お風呂入る時は「お風呂入ろうね」。
日常の会話の中にベビーサインを織り込んでみませんか?
ある日突然、赤ちゃんがベビーサインで伝えてくるので驚きますよ。
教えて本当に良かったベビーサイン。
親子の楽しいコミュニケーションにぜひおすすめします。
相手の知っている言葉で話しかければ、それは相手の頭に届く。
ネルソン・マンデラ(元南アフリカ大統領)
相手の持っている言葉で話しかければ、それは相手の心に届くんだ。
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